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メタ・アナリシスの基本用語

　メタ･アナリシスとはいくつかの研究結果（データ）を統合してeffect size（"効果の大きさ"または"効果量"ともいいます）を推定する統計学の手法の1つです。

オッズ比（odds ratio, OR）

☆オッズとはある事象が起きる確率をある事象が起きない確率で割ったものです。

新薬の効果があった割合＝a/(a+b)

新薬の効果がなかった割合＝b/(a+b)

標準薬の効果があった割合＝c/(c+d)

標準薬の効果がなかった割合＝d/(c+d)

• オッズ比＝1　：　新薬でも標準薬でも効果ありの割合は同じ
• オッズ比＜1　：　標準薬の方が効果あるの割合が大きい
• オッズ比＞1　：　新薬の方が効果ありの割合が大きい

リスク比（risk ratio, RR）

☆リスクとはある事象が起きる確率のことです。

1.　前向き研究の場合

新薬の効果があるリスク 標準薬の効果があるリスク a/(a+b) c/(c+d)

2.　後向き研究の場合

新薬の効果があるリスク 新薬の効果がないリスク a/(a+c) b/(b+d)

• リスク比＝1　：　新薬でも標準薬でも効果ありの割合は同じ
• リスク比＜1　：　標準薬の方が効果ありの割合が大きい
• リスク比＞1　：　新薬の方が効果ありの割合が大きい

リスク差（risk difference, RD）

1.　前向き研究の場合

2.　後向き研究の場合

〜以下は前向き研究の場合〜

• （新薬で効果が現れるリスク）-（標準薬で効果が現れるリスク）＝（リスク差）＝0
  • ⇒新薬と標準薬とで効果ありの割合は同じ
• （リスク差）＜0　：　新薬よりも標準薬での効果ありの割合の方が大きい
• （リスク差）＞0　：　標準薬よりも新薬での効果ありの割合の方が大きい

参考文献

[1] 増井健一『ここからはじめる　メタ・アナリシス　Excelを使って簡単に』真興交易(株)医書出版部