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最終更新日 : 2007.10.12

主語によって動詞が変わります



 英語の場合を思い出してみましょう。英語では3人称単数現在形の場合にのみ動詞の語尾に-sが付くのでした。一方でドイツ語においては、下表にある主語の形によって動詞の形(語尾)も変化していきます。
ドイツ語の主語
ich 私 wir 私たち
du 君 ihr 君たち
er 彼
sie 彼女
es それ
sie あなたたち


 では実際にどのように変化していくのかというと、例えば、lernen(ルネンと発音)という動詞の場合をみてみましょう。ちなみにlernenは「学ぶ」という意味の動詞です。
動詞の変化
ich lerne wir lernen
du lernst ihr lernt
er lernt sie lernen


 実は、ドイツ語における動詞はすべて語幹と語尾とで構成されています。lernenというのは定動詞といって、基本の形です。したがって、辞書を引くときは動詞の基本形である定動詞を探すことになります。
語幹 語尾
lern en


 それではいくつか例をあげておきます。
kochen(ッヘン) 料理する singen(ィンゲン) 歌う trinken(トンケン) 飲む
ich koche
du kochst
er kocht
wir kochen
ihr kocht
sie kochen
ich singe
du singst
er singt
wir singen
ihr singt
sie singen
ich trinke
du trinkst
er trinkt
wir trinken
ihr trinkt
sie trinken


 さて、動詞の変化について基本的なことを学びましたが、困ったことに上述したような規則に従って変化するものばかりではないのです。途中のスペルが微妙に変わったり、あるいは全く異なった形になってしまうものもあります。とりあえず、以下に述べる動詞はドイツ語を習得していくうえで、きわめて重要な動詞なので全て覚えましょう。
全く異なる形に変化する動詞
sein(イン) 〜である
* 英語のbe動詞
haben(ーベン) 持っている
* 英語のhave
werden(ェーアデン) 〜になる
* 英語のbecome
ich bin
du bist
er ist
wir sind
ihr seid
sie sind
ich habe
du hast
er hat
wir haben
ihr habt
sie haben
ich werde
du wirst
er wird
wir werden
ihr werdet
sie werden


 以下に紹介するのは、語尾の変化は最初にやった動詞などと同じでも、途中のスペルが少し変化するものです。aにウムラウトが付くもの、eがiに変わるもの、eがieに変わるもの、この3タイプがあります。なお、ウムラウトは

aにウムラウトが付いている場合 ・・・ aeと表記

oにウムラウトが付いている場合 ・・・ oeと表記

uにウムラウトが付いている場合 ・・・ ueと表記

といったように表記します。また、エスツェットβを記す場合はssとします。これらの表記法はコンピュータの画面上で表示できない(表示が面倒)な場合などに用いられます。
a -> ae タイプ
schlafen(シューフェン) 眠る waschen(ァッシェン) 洗う
* duとerの場合のみ異なる。
 du schlaefst
 er schlaeft
* duとerの場合のみ異なる。
 du waeschst
 er waescht


e -> i タイプ
geben(ーベン) 与える helfen(ルフェン) 助ける
* duとerの場合のみ異なる。
 du gibst
 er gibt
* duとerの場合のみ異なる。
 du hilfst
 er hilft


e ->ie タイプ
lesen(ーゼン) sehen(ゼーエン) 見る
* duとerの場合のみ異なる。
 du liest
 er liest
* duとerの場合のみ異なる。
 du siehst
 er sieht


 以上、このページに出てきた動詞の変化形を全て覚えてください。最低でも各動詞10回ずつ発音してください。また、これ以降、ドイツ語を勉強していく際に動詞が出てきたら、その動詞の変化をichからsieまで通して1回は発音してみましょう。どのような動詞が出てきても、瞬時に主語に応じた形が口から出てくるように練習しましょう。



参考文献