再び英語学習のコツ

-英語はこうやって勉強せよ!!-

　このページの一番最初に英語学習のコツをいくつか述べましたが,ここで改めて英語をマスターするための練習方法を具体的に紹介してみようと思います。もちろん,これが1番という方法は何事においても有り得ないので,自分が正しいと判断したことだけを参考にして実践していただければ私としてもうれしいです。

まず何でもいいから英語の本を1冊だけ購入しましょう。

　私の経験からいっていろいろな分野の本をたくさん買って,できるだけ多くの種類の文章を読んだほうが良いです。しかしそれはある程度,英語がスラスラ読める段階になってからの話であって,英語をただ見ているだけ疲れてくるような状態では宝の持ち腐れになってしまいます。
　まずは自分の興味のある分野の本を1冊だけ買って,それを最後まで終わらせてみることの方が大切です。また英語の書籍を購入する際にはできるだけ和訳のついたものを買いましょう。

1.　尾崎哲夫『TOEICテスト読解対策スピード攻略730点!』角川oneテーマ21: TOEICの読解対策の本ですが,ちゃんとした和訳と重要単語の意味が載っているので良いかと思います。文章も実用的な文章なので,海外に行きたい人などにはおススメです。

2.　小林薫監修『留学生必修講義　心理学入門』三修社: 名前からも分かるように心理学のテキストです。所々,和訳におかしい所がありますが全ての英文に対して和訳が載っているので心理学に興味がある人にはぜひとも読んでいただきたい本です。

3.　竹内薫『ネイチャーを英語で読みこなす』ブルーバックス: 科学雑誌natureの読み方を紹介している本です。過去のnatureに掲載された文章を抜き出して,その文章についての和訳や解説,さらに重要単語もあげられているので科学に興味がある人にはこれがおススメです。

4.　nature: 科学雑誌natureは毎週（1部4000円くらいかかりますが）刊行されています。定期購読をしなくても1冊だけ買って,それを1ヶ月くらいを目安に読み続ければ良いでしょう。全ての論文のアブストラクトには和訳が載っているので,それだけでも十分な英語教材として役立ちます。

5.　nature DIGEST: nature DIGESTとは毎月一回,natureのダイジェストを日本語で読める雑誌で値段も700円くらいのお手ごろ価格です。巻末に「natureを英語で読む」というコーナーが設けられており,和訳のみならず文章読解のコツや重要語句も合わせて解説されているの非常によい教材だと思います。

結局なにを重点的にやればよいのか

　英語には聞く,話す,読む,書くという4段階があります。人によっては「まずはリスニングからだ」というかもしれませんし,あるいは「とにかく多くの文章を読むことだ」という人,いやいや「英語をマスターするには単語が分かっていなくては」という人もいるでしょう。しかし最初にもいったように「これだけやっていれば良い」ということなまずないので,バランスよく行うことが大切です。そこで以下のようにやってみてはどうだろうか。

1.　まずは一日に10行くらいの文章に手をつける

⇒1文ずつノートに書き写す。その際に意味の分からない単語と発音の分からない単語にチェックをして調べておく。

2.　意味が分からなくても良いので,とにかく声に出して読んでみる（10回以上が望ましい）。

3.　和訳してみる。

⇒この時に分からない文法があったら調べる。

4.　日本語の意味が分かったところでもう1度声に出して読んでみる。

5.　最後に意味の分からなかった単語を3つだけ猛練習する。

　以上のことを1日30分を目安に行ってください。ここで注意しなければいけないのは,早まってやりすぎるということです。確かに効率よくできる人は30分もかからずにできてしまうでしょうし,慣れてくれば同じ時間でもたくさんできるようになります。それはそれで良いのですが,人間が1度に覚えられることというのはそう多くないもので,たくさんの量をこなすよりも少量で深く勉強していく方が実際には身につくのです。「量をこなさなければできるようにない」というのは,広く浅くやれということではなく,1つのことに時間を掛けろということなので勘違いしないように。

　それから,毎日5個の単語を覚えるようにすれば1年は365日で5×365=1825個も単語が覚えられる、、、というのは間違いです。そんなことできたら人間じゃありません。

やりっ放しではできるようにはならない

　前述した方法を毎日行ったとしても復習しなくては時間と共に覚えたことを忘れていってしまいます。そこで1日のスケジュールが終わったら,その前日にやった英文を最低でも5回より多く読み直してください。このとき単語の意味を忘れていたら（覚えようとしなくても良いので）もう1度調べなおして,声に出して読んでみてください。さらに5日分のスケジュールが終了したら,今までの文章（つまり5日分の文章）をすべて1回ずつ読み直してください。

　声に出して読むのは何回やっても無駄にはならないので,できるだけ多く発音してみてください。そうすることによって,どんどん頭の中に英文が入ってきますし,発音もドンドンよくなってきます。

これだけは絶対に欠かせない

　聞いて真似るのが最も基本です。子供のときも家族の会話を聞いて,それを真似て発声するようになるように聞くことが全ての基本なのです。そしてその聞いたとおりに発声してみるのが自分のスキルにする秘訣なのです。ということで、次のようなことを実践してみてください（これは私の実践例です）。

FINAL FANTASY X　International（ゲームソフトですが）の名場面をビデオ録画して1シーンを1ヶ月かけて聞き続ける。

1日30分かけて聞き取る。最初は速すぎて真似ることも難しいが,何度も繰り返して真似ることで段々とスピードについていけるようになります。

本を使った学習とリスニング用のCDなりDVDなりを使った学習を毎日合わせて1時間,それぞれ30分ずつ実践してみてください。